
冬キャンプで薪ストーブを使う時、悩むのがテント選び。ストーブを入れて快適に過ごせるテントもあれば、入れるのが難しいテントもあります。
この記事では、僕が実際に薪ストーブキャンプを楽しんできて大事だと思った「テントの選び方」をまとめます。
薪ストーブを使う時のテントの選び方

大事なポイントは次の2つです。
ポイント① 十分なスペースがあること
ストーブ自体が大きいし、テントに触れないようスペースに余裕を持って設置する必要もあるので、大きめのテントがおすすめ。

僕はソロキャンプで一人用テントに薪ストーブを入れた時、窮屈でくつろぐスペースがなく、3〜4人用がちょうど良さそうだなと後悔しました。
なので、実際に使う人数よりも多い人数対応のテントがおすすめ。またインナーが取り外せて土間スペースにできるテントやツールームテントという選択肢もあります。
ポイント② スカートが付いていること
せっかくのストーブで暖かくなっても、スカートがないとテントと地面の隙間からどんどん冷気が入ってきます。▲濃いブラウンのヒラヒラがスカート。地面との隙間を塞いでくれます。
寝る時にストーブを消した後も、冷気が入ってくるとめちゃくちゃ寒いです。冬にスカートなしのテントに泊まった時は、冷気で寒すぎてよく眠れませんでした。
煙突穴はあったほうが楽だけど、なくてもどうにかなる
薪ストーブは煙突をテントの外に伸ばす必要があるので、最初から煙突穴がついているタイプのテントは楽だと思います。
ただ、煙突穴がなくても煙突カバーを付ければ出入り口のジッパーから外に伸ばすことも可能。

僕は今まで煙突穴がないテントでしか薪ストーブを使ったことがありませんが、全然問題ありませんでした。煙突カバーは100均アイテムで自作しました。

自作が面倒な人やしっかりしたものを使いたい人はAmazon等で探すと良さそう。
コットン素材は必須ではない
よく薪ストーブを入れるテントはコットンやポリコットン(ポリエステルとコットンが混ざった生地)がおすすめされていますし、僕自身もそう思っていました。
でも実際にポリコットンとポリエステルで薪ストーブを使ってみて、コットンにこだわりすぎなくても良いなと感じました。
「火の粉に強い」は必要か
コットンはポリエステルと違って、火の粉が飛んでも穴が空きにくいです。
ただ実際に薪ストーブを使うと、炎はストーブ内で燃えているので火の粉が飛ぶことをそこまで心配する必要はない気がしています。
もちろん、大前提として火の粉を飛ばしたりストーブとテントを接触させないよう注意することは必須です。
吸水性の良し悪し
吸水性があることで結露しにくくなるのも、コットンの特徴だと言われています。
実際に比べてみて、ポリエステルよりポリコットンの方が結露が少ないのは確かだなと感じました。
ただ、コットンはもともと重い上に吸水するとさらに重くなるし、乾かすのにも時間がかかります。しっかり乾燥させないとカビが生えるので、管理にも気を使います。
ポリエステルはテントの内側が濡れはしますが、天井から水滴がボタボタ落ちてくるわけではありません。テントに触れなければ濡れないので、個人的にはそこまで気になりません。
どちらにも良し悪しがある
- コットン(ポリコットン):火の粉に強く結露しにくいけど、吸水すると重たく乾きにくい
- ポリエステル:軽いし乾きやすいけど、火の粉に弱く結露が多め
上記のメリットとデメリットから、自分の使い方に合う方を選ぶのがおすすめ。
僕の場合、最初はポリコットンを買ったけれど、ポリエステルのテントで薪ストーブを使ってみて「火の粉飛ばないし、軽くて乾きやすいポリエステルでいいじゃん」となりました。
薪ストーブを使うのにおすすめのテント
以上のことから、「余裕のあるスペースでスカート付き」を条件として、煙突穴の有無と素材は限定せずにテントをピックアップしてみました。
テンマクデザイン サーカスシリーズ
今や定番テントで、サイズや生地の種類など色々なタイプが展開されているので好みのテントを選びやすいです。
ソロならノーマル、2〜3人ならMID、ファミリーならBIGとサイズを選べる上に、ST(ポリエステル)・TC(ポリコットン)と生地も2種類あります。
サイズ・種類の展開は公式サイトの一覧ページが分かりやすいです
OneTigris SOLO HOMESTEAD
最近冬キャンプで使っている人が増えた印象のSOLO HOMESTEAD。名前の通り、一人で薪ストーブを快適に使える大きさです。
ワンポールと違って上まで広い形状。素材はポリコットンで煙突穴もついており、薪ストーブが快適に使えるよう作られているようです。
コールマン タフスクリーン2ルームハウス
2ルームテントなんて選択肢は頭の中になかったのですが、グループで冬キャンプをした時にレンタルしてみたらめちゃくちゃ快適でした(その時は石油ストーブでしたが)。

就寝スペースとリビングスペースが分かれているから、とにかく広い。ストーブを置くにはもってこいです。
ポリエステル製で煙突穴なしなので、煙突カバーを使うのがおすすめ。
Ogawa ピルツ15 T/C
8人用のポリコットン製テント。大型なので、薪ストーブを入れつつファミリーやグループでのテント内キャンプができます。
ハーフインナーを使えば、土間スペースと就寝スペースを分けられて便利。テントの頂上部が開放できるのは、他のテントにはない強み。煙突も出しやすいです。
個人的には買えるならこれがいちばん欲しかったのですが、値段がやばい。買える人、羨ましいです。
テント内での薪ストーブ使用で注意すべき事

テント内で薪ストーブを使う際は、気をつけないと重大な事故に繋がりかねません。
一酸化炭素中毒
屋内用の薪ストーブを使う場合、煙は煙突から外に排出されるのでそこまで心配いりませんが、屋外用だと煙が漏れる場合もあるので注意が必要。
屋内用でも屋外用でも、こまめに換気したり一酸化炭素チェッカーを使ったりするのが安心です。
火災
当たり前ですが、火を使うので火災には注意。
ストーブや煙突にテントが触れて溶けたり、焦げたり、燃えたりした事例がネット上でもチラホラ見受けられます。
ストーブと煙突はしっかり固定し、テントも幕がたるまないようにキチンと張るなど、気を配って設営しましょう。
薪ストーブでぬくぬく冬キャンプを
というわけで、今回は以上です。
薪ストーブには焚き火とは違った独特の雰囲気があり、それをテント内で楽しめるのも魅力。暖かい時期とは全く違ったキャンプの楽しみを堪能しましょう!
この記事がテント選びの参考になれば嬉しいです。それでは!
